この記事は、ベレクトキャリアのキャリア相談員の黒川先生との対談動画です。
本記事にかかれていることはこちら!
- 全職業共通で人間関係が1番重要
- 小動物臨床獣医師はハードだが成長を実感できる
- 公務員獣医師は独特の配属方法がある
- 就活ではさまざまな職場を見て、あなたに合った就職先を選ぶべき
黒川先生のプロフィールはこちら
黒川雄介(クロカワユウスケ)
ミニイク株式会社CEO 獣医師
大学卒業後、震災後の石巻にある小動物病院に入社し、臨床獣医師として復興に携わる。その後、転職し、5年間保健所獣医師として動物愛護業務等に従事。川口市の中核市移行に伴う保健所立ち上げメンバーとして参画した際には環境衛生分野の筆頭担当として活躍。令和2年6月に退職し、ミニイク株式会社を創業。
※なお、本記事に記載の内容は登壇者の主観が入りますので、参考程度にされますようお願いいたします。
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小動物臨床獣医師の労働実態
黒川先生は小動物臨床に新卒で入られたとのことですが、
小動物臨床獣医師は、業務内容を含め公務員獣医師と比較して、求められる能力にどのような差がありますか?
その前に、公務員獣医師で獣医ではあるが臨床ができないというのは、何となく後ろめたい気持ちを皆どこかで持っています。
なぜかというと、「え!?獣医なの!?うちのペット診てくれない?」という内容を年間に何回も聞かれるからですね。
学生でも聞かれることありますからね!
大学入った時に「小動物臨床に行きたいな!」と思うと、公務員獣医師として働いていても、やはり小動物臨床への思いが出てきます。
この思いが今から話すことの前提として……
一次診療や小動物臨床の働き方は、やはりハードであると思います。
拘束時間や労働量がハードなのですか?
特に、最初の頃はずっと勉強し続けなければなりません。
20年30年経っても、勉強は継続する必要があります。
病院によりますが、田舎の方や、1人で開業し個人で営業しているところはゆっくりできるのでは?と思います。
しかし、最初に新人が行くような病院は、新人を受け入れられるくらいの余力があるため、わりと忙しい病院が多いです。
新人時代は忙しい病院で修行するべきだ!というのは、昔から言われていると思います。
そのため、精神的に大変な人も一定数いると思いつつも、逆に充実感や成長を実感することが出来るので、立派な獣医さんへなっていくのだと思います。
向き不向きは、正直あるかなと思います。
小動物臨床獣医師の主な離職理由
離職された方の理由を挙げると
*「やりたいことがやらせてもらえない」「診察に立つまでに時間がかかる」
*「多忙すぎる」
*「人間関係」
この3つが大きな理由かと思うのですが、黒川先生が小動物臨床獣医師を離職した主な理由は何なのでしょうか?
小動物臨床獣医師も公務員獣医師も、全職業共通で人間関係が1番重要だと思います。
同じ職場で一緒に働いている人が本当に素晴らしい人材で、尊敬できる環境であれば、苦労せず気持ちよく働けると思います。
小動物臨床獣医師は技術があれば転職できるので、一緒に働く人については比較的自分で選ぶことができます。
しかし、公務員は一緒に働く人を選べません。
公務員獣医師の独特な配属方法
公務員獣医師は、強制的に異動する感じですか?
そうですね、癒着などがある関係で同じ職場は2〜3年が限界ですね。
特例で5年はあるかもしれないですが、だいたい2〜3年か4年くらいですね。
結構残酷なことですが、自分が、仕事が出来すぎると人事の関係で仕事ができない人とセットで配属されてしまいます。
どの自治体でも、この配属方法なんですか?
特に上の自治体になればなるほど、この配属方法が行われますね。
仕事が出来ない人ばかりであれば、出来ない人同士が組むこともありますが、そういう場合は地方の忙しくないところへ配属されます。
忙しい地区で仕事が出来ない人同士が組むと、本当に県民や市民や住民の苦情がすごいことになるので……
もし自分が仕事が出来る側になってしまうと一生つらいし、一生誰かのフォローをしなければなりません。
本当のトップになるまでは、一生苦労し続けるというイメージがあります。
公務員獣医師と小動物臨床獣医師の選び方
学生さんで「公務員獣医師」か「小動物臨床獣医師」で悩んでいる方がいるかと思います。
今、黒川先生が学生ならどうするか、独断と偏見で構いませんのでアドバイスをお願いします。
公務員であれば自分が「出世したい」と思っても限界があります。
圧倒的にやはり何だかんだ言って、国>県>市の順の縦社会なんですね。
例えば、同じ部長とかでも対等に話せない。
そもそも階級も違うというのもあるので、それを気にしないでいけるかも重要ですね。
「市」は市民に関係性が近く、お祭りや自治会へ参加しなければならないこともあります。
当然、いい面もあります。
でも、関係性が近すぎると苦情もダイレクトに来ることもあり、そこは選んだほうが良いと思います。
厚労省系において、獣医は保健所のトップには絶対なれません。
1番出世しても、食品衛生や農林系の課長クラスまでですね。
農水系においては、獣医は家畜保健衛生(カホ)のトップにはなれます。
1つ役職が異なり、また獣医しかいないために伸び伸びと働けます。
カルチャーが全然違いますね……
農水系:大動物系・家畜保健衛生
厚労省系:保健所・食品衛生・動物愛護など
地方の県職員はめっちゃモテます!
結婚もできますし、給与は全国的にあまり変わらないので物価が安い分、いい生活ができるかなと思います。
一方、小動物臨床獣医師であれば、働き方をきちんと意識している病院をおすすめします。
やりたいことをやらせてくれる病院も重要ですが、成長を求めすぎると自分でいっぱいいっぱいになってしまいます。
とはいえ、本当のトップまで行こうと思うと適切な環境にいなければ目指す機会もないので、いろいろと難しいかなと思います。
でも、いっぱいいっぱいを目指しすぎて潰れる人を多く見てきました。
本当に自分が求める価値観を考えてほしいです。
今であれば、私は「グループ病院」へ行きますね!
最近増えてきて、ある程度、教育制度も整っており、長く働けて、かつ自分の実力を伸ばせる場所を探し当てるということですね。
さまざまな職場を見たほうがいいですか?
そうですね、自分に合った病院に行くのがいいと思います。
そのためには自分って何だろうというところをしっかり考えてほしいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
就職・転職に悩む方にとって参考になれば幸いです。
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