【2026年度】日本獣医生命科学大学 獣医学科の入試変更点まとめ(影響と対策も解説)

こんにちは、獣医専門オンライン予備校のベレクトです。

日本獣医生命科学大学 獣医学科を志望している受験生に向けて、2026年度入試の変更点を調査・整理しました。

帯広畜産大学は、2024/8/13付で2026年度入学者選抜変更点における変更を発表しました。

この記事では、大学公式の情報や各種入試サイトをもとに、今年の変更点の有無と、対策の方針について簡潔にまとめています。

本記事の結論
  • 学校推薦に、英語・理科の出題範囲が広がり、応用力も求められる
  • 一般選抜(Ⅰ期B、Ⅱ期)に、数学Bに「統計的な推測」が追加され、新傾向の対策が必要
  • 一般選抜(Ⅱ期)に、理科に「総合」が加わり、複合的な思考力・戦略的な科目選びが重要

本記事を監修する専門家

塾長/獣医師 上井 獣医師。東京農工大学農学部獣医学科卒。獣医学生向けオンライン予備校「ベレクト」代表。自身の受験経験と臨床現場での知見を活かし、獣医学部受験に特化したオンライン指導を展開。多数の合格者を輩出している。

【日獣 獣医学科】2026年度入試における主な変更点

  • 学校推薦型選抜・特別選抜における基礎学力検査の出題範囲の変更
  • 一般選抜(Ⅰ期B日程、Ⅱ期)の大学独自試験方式における数学Bの範囲に、「統計的な推測」の追加
  • 一般選抜(第Ⅱ期)の大学独自試験方式において、理科の選択科目に「総合」の追加
  • 一般選抜(Ⅰ期C日程)

※参照元:入試変更点2026年度(ニチジュウNAVI)

変更による獣医学科受験生への影響と対策

【学校推薦型選抜・特別選抜】基礎学力検査の出題範囲の変更

教科2026年度2025年度まで
英語英語コミュニケーションI・II・III、論理・表現I英語コミュニケーションⅠ
理科生物基礎・生物 または 化学基礎・化学生物基礎・化学基礎
※参照元:2026年度入試制度変更のお知らせ(日本獣医生命科学大学)

2026年度入試からは、英語・理科の範囲が拡大されます。

変更により予想されること・影響

英語
  • 出題範囲が「英語コミュニケーションⅠ」から「英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ・Ⅲ」および「論理・表現Ⅰ」へと大きく広がるため、内容の幅・語彙・表現の難度が上がる可能性がある
  • 長文問題の語数や文構造が複雑化し、より実践的な読解力や文脈理解が求められる
  • 文法問題においても、「論理・表現Ⅰ」に含まれる自由英作文・和文英訳の基礎になるような構文理解が問われる可能性がある
数学
  • 「生物基礎」「化学基礎」だけでなく、「生物」または「化学」の標準・発展的な内容も出題されるため、難易度が上がる可能性がある
  • 特に「生物基礎・生物」「化学基礎・化学」の両方を満遍なく学ぶのではなく、どちらかをしっかり選択し、深く対策する必要が出てくる
  • 高校2年生のうちに「生物」「化学」の内容に手をつけておく受験生が有利になるかも

対策ポイント

英語
  • 早い段階で「英語コミュニケーションⅡ・Ⅲ」「論理・表現Ⅰ」の学習に取り組み、出題範囲をすべてカバーしておくこと
  • 長文・英作文の対策を強化し、記述力や論理展開のトレーニングを行う
  • 高校英語の教科書レベルを超えた私大の中堅~難関レベルの入試問題にも触れておくとよい
  • 特に、要約・意見提示型の英作文(短文でも)に慣れておくことが重要
数学
  • 早めに「どちらを選択するか」を決め、基礎+発展内容まで押さえておく
  • 「センター試験・共通テスト」レベルだけでなく、私大標準レベルまでの問題にも取り組む意識を持つ

【一般選抜(Ⅰ期B、Ⅱ期)】数学Bの範囲に、「統計的な推測」の追加

年度出題範囲
2025年度まで数列、ベクトル
2026年度から数列、ベクトル、統計的な推測
※参照元:2026年度入試制度変更のお知らせ(日本獣医生命科学大学)

一般選抜では、数学Bの出題範囲に新たに「統計的な推測」が加わります。

従来は出題対象外だったこの単元が追加されることで、問題の傾向や対策にも変化が予想されます。

特にデータ分析や確率に関する理解を深めておくことが、合格へのカギとなるでしょう。

変更により予想されること・影響

  • 「統計的な推測」は新課程対応のため、出題傾向が読みにくい初年度になる
  • データの分析・確率分布・推測の手法など、計算だけでなく考察力を問う問題が増える可能性がある
  • 数列・ベクトルと比べ、比較的新しい領域なので、学校や予備校の教材対応が遅れるリスクもある

対策ポイント

  • 文部科学省の「新学習指導要領」や共通テストの例題を参考に、早めに統計分野の基礎理解を固める
  • 公式を覚えるだけでなく、「どう使うか」までイメージできる練習を重ねる
文部科学省「新学習指導要領」より

(2)統計的な推測

統計的な推測について,数学的活動を通して,その有用性を認識するとともに,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

ア 次のような知識及び技能を身に付けること。
(ア)標本調査の考え方について理解を深めること。
(イ)確率変数と確率分布について理解すること。
(ウ)二項分布と正規分布の性質や特徴について理解すること。
(エ)正規分布を用いた区間推定及び仮説検定の方法を理解すること。

イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
(ア)確率分布や標本分布の特徴を,確率変数の平均,分散,標準偏差などを用いて考察すること。
(イ)目的に応じて標本調査を設計し,収集したデータを基にコンピュータなどの情報機器を用いて処理するなどして,母集団の特徴や傾向を推測し判断するとともに,標本調査の方法や結果を批判的に考察すること。

※参照元:高等学校学習指導要領解説 数学編(文部科学省)

【一般選抜(Ⅱ期)】理科の選択科目に「総合」の追加

年度出題範囲
2025年度まで物理・化学・生物
2026年度から物理・化学・生物・総合
※参照元:2026年度入試制度変更のお知らせ(日本獣医生命科学大学)

第Ⅱ期一般選抜では、これまで理科の選択肢が限定されていましたが、2026年度入試からは「総合」という新たな科目が加わります。

この変更により、受験生の選択肢が広がる一方で、科目選びに戦略性も求められるようになります。

変更により予想されること・影響

  • 「総合」という新科目は、生物・化学・物理を横断的に扱う問題が出る可能性が高い(複合問題、思考問題中心)
  • 基礎力だけでは対応が難しく、各分野のつながりや応用力を問う出題が想定される
  • 特定の科目だけ得意な受験生にとっては不利になるリスクもある(幅広い知識が求められる)

対策ポイント

  • 生物・化学・物理それぞれの基礎事項を広く押さえ、分野をまたぐ問題にも慣れておく
  • 「なぜこうなるのか」という理解重視の学習スタイルにシフトする

まとめ

2026年度入試より、日本獣医生命科学大学獣医学科の選抜方式で大幅な変更が実施。

学校推薦型選抜や特別選抜では英語・理科の出題範囲が拡大され、より高度な読解力・思考力が求められます。

一般選抜では数学Bに「統計的な推測」が、理科には「総合」が追加され、科目選択にも戦略性が必要になります。

受験生は早期に新課程対応の対策を進め、実践的な応用力を養うことが求められます。

この記事を書いた人

ベレクト運営事務局

獣医専門オンライン予備校「ベレクト」のなかの人。塾長を除く、講師全員が現役獣医学生。塾長ももちろん獣医師。講師数は現在100名超え。講師がコラムの執筆にも関わっており、獣医学部合格者の実体験をもとにした情報発信を行なっております。