【2025年】帯広畜産大学共同獣医学課程「一般選抜」の入試傾向と対策・勉強法を解説

こんにちは!獣医専門オンライン予備校のベレクトです。

帯広畜産大学共同獣医学課程には、3種類の入試方式があります。

  1. 一般選抜前期日程
  2. 一般選抜後期日程
  3. 国際バカロレア

この記事では2025年度、帯広畜産大学共同獣医学課程の一般選抜について(入試の傾向や対策・勉強法)、解説をしていきます。

2025年度 帯広畜産大学共同獣医学課程の入試科目・必要科目おさらい

最初に一般選抜前期および後期について見ていきましょう。

一般選抜前期

内容
募集人数30名
共通テスト6教科8科目(660点満点)
【国語】200点×0.6=120点
【数学】200点×0.6=120点 ※ⅠA ⅡBC
【理科】200点×0.8=160点 ※物理 化学 生物 から2科目
【外国語】200点×0.6=120点 ※英 独 仏 中 韓から1科目
【社会】100点×0.8=80点 
【情報】100点×0.6=60点

個別学力検査
450点満点
3教科(100分)
※英語、物理、化学、生物及び数学の5科目を出題し、英語は必答、英語以外の4科目から2科目を選択
※参考元:R7年度入学者選抜要項(帯広畜産大学) (obihiro.ac.jp)https://www.obihiro.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2024/08/R7senbatuyoukou.pdf

一般選抜後期

内容
募集人数10名
共通テスト6教科8科目(660点満点)
【国語】200点×0.6=120点
【数学】200点×0.6=120点 ※ⅠA ⅡBC
【理科】200点×0.8=160点 ※物理 化学 生物から2科目
【外国語】200点×0.6=120点 ※英 独 仏 中 韓から1科目
【社会】100点×0.8=80点 
【情報】100点×0.6=60点
個別学力検査400点満点
【小論文】200点
【面接】200点
※参考元:R7年度入学者選抜要項(帯広畜産大学) (obihiro.ac.jp)https://www.obihiro.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2024/08/R7senbatuyoukou.pdf

共通テストの配点がとても大きいのが特徴です。多少圧縮されるとはいえ素点が大きく反映されやすいので、共通テストで点数を稼いでおくことが重要になります、

前期日程では英語は必ず受験する必要がありますが、数学と理科は自分が得意なものを2科目選んで受験することできます。

また数学の試験範囲に数学Ⅲは含まれていないので、数学に苦手意識がある人も受験を検討しやすいでしょう。また、3教科100分とかなりタイトな制限時間なので、どの科目に何分割くか見極めるのが大切です。

後期日程では筆記試験ではなく、小論文と面接が課されるのでそれなりに練習をする必要があります。

【分析】合格にはどれくらいの得点が必要?

帯広畜産大学が発表している、2021~2024年の共同獣医学課程の合格最低点・倍率は以下の通りです。

注意:2024年までは共通テストに情報が含まれていなかったため、共通テスト傾斜による点数は600点満点、総合点は前期が1050点満点、後期が1000点満点になっています。

年度合格最低点・合格倍率(志願者/定員)
2024年【一般前期】
 合格者最低点:816/1050 合格倍率:3.8
【一般後期】
 合格者最低点:822/1000 合格倍率:4.8
2023年【一般前期】
 合格者最低点:825/1050  合格倍率:4.6
【一般後期】
 合格者最低点:806/1000 合格倍率:7.7
2022年【一般前期】
 合格者最低点:758/1050 合格倍率:4.7
【一般後期】
 合格者最低点:769/1000 合格倍率:5.4
2021年【一般前期】
 合格者最低点:825/1050 合格倍率: 4.5
【一般後期】
 合格者最低点:830/1000 合格倍率:4.7
※参考元:※参照元:帯広畜産大学 一般選抜合格者成績(最高点・最低点・平均点)https://www.obihiro.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2024/04/R6goukakusyaseiseki5.pdf、学部入試(帯広畜産大学)https://www.obihiro.ac.jp/undergrad-adm、『大学入試シリーズ 帯広畜産大学』(教学社)

どの年度も合格最低点がほぼ8割であり、余裕をもって合格するには8割以上が確実に必要でしょう(2022年は共通テスト難化のためやや点数が下がったと考えられます)。

倍率も前期後期ともに4~5倍と高いです。受験者数は年によってややばらつきがありますが、依然高い競争率に変わりません。

【教科別】合格点や過去問から入試の傾向と勉強法を解説

各教科の出題傾向とそれに合った対策・勉強法を解説していきます。

各教科の出題傾向は、受験人数が多い前期入試を基に分析を行いました。

※注意:2020年以前と2021年以降では出題形式が大きく変化しているため、2021年以降のみを記載します。

英語

年度問題構成
2024年タイトル選択 空所補充 内容真偽 語形変化 語句整序 要約文穴埋め
2023年語形変化 空所補充 語句整序 内容真偽 
2022年空所補充 語形変化 語句整序 内容真偽
2021年空所補充 語形変化 語句整序 内容真偽
参考元:『大学入試シリーズ 帯広畜産大学』(教学社)、畜産学部入試問題(帯広畜産大学) https://www.obihiro.ac.jp/past-problems#1

長文が1つ出題され、それについての問題が続きます。質問のパターンは空所補充や内容真偽等、毎年ほぼ変わっていませんが、2024年には文章の要約文の穴埋めをする問題が初めて出題されました。

長文の難易度はそれほど高くありませんが、1題しか出題されないこともあって、長さがそれなりにあるため最後まで正確に読む力が必要です。

対策として少し長めの長文読解を沢山解くことで、本番でも時間に余裕をもって臨むことができるでしょう。

数学(数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B・数学C)

年度問題構成
2024年三角関数 対数 確率 積分
2023年三角関数 対数 ベクトル 確率 微分積分
2022年三角関数 複素数 対数 確率 数列 微分積分
2021年確率 三角関数 数列 対数 微分積分
参考元:『大学入試シリーズ 帯広畜産大学』(教学社)、畜産学部入試問題(帯広畜産大学) https://www.obihiro.ac.jp/past-problems#1

帯広畜産大学の数学は数学Ⅲが範囲から除かれているので、数学の勉強が間に合わないという心配が少ないでしょう。出題されている単元も確率、三角関数、微分積分はほぼ固定で、その他毎年違うものが出されている傾向です。特に確率、三角関数、微分積分は完璧にしておくとよいでしょう。

問題の難易度もそこまで高くなく、基礎を固めることで高得点が期待されます。ただし問題数が多い年もあり、時間配分には注意が必要です。

対策として難易度が若干高めの問題(入試問題集の国立標準レベル)を時間内に正確に解ききる練習を積むことで、数学を得点源にすることができるでしょう。

理科

化学

年度問題構成
2024年合成高分子 ハーバー・ボッシュ法 炭化水素 酸化還元 電気分解 熱化学方程式 (計算)
2023年アルカリ土類元素 炭化水素(計算)
2022年酸化還元 化学平衡 糖類 気体の性質 (計算)
2021年鉄と水銀と鉛 鉛蓄電池 窒素を含む芳香族化合物 (計算 論述)
参考元:『大学入試シリーズ 帯広畜産大学』(教学社)、畜産学部入試問題(帯広畜産大学) https://www.obihiro.ac.jp/past-problems#1

化学は特定の範囲が出題されているわけではなく、毎年融合問題が出題されています。知識も計算も問われるため素早く問題を処理することが重要になります。特定の範囲(特に教科書の最後の方の高分子化合物などはどうしても理解が浅くなりがちです)を苦手としていると失点が大きくなってしまうので注意が必要です。

対策として基礎的な化学式や知識を完璧にすることで時間に余裕を持って解くことができるでしょう。また年によって問題の分量に差があるため、少し多めの問題を集中して正確に解く練習を積むことも重要になります。

物理

年度問題構成
2024年電磁気 熱力学
2023年力学 電磁気 
2022年力学
2021年電磁気 力学 波動
参考元:『大学入試シリーズ 帯広畜産大学』(教学社)、畜産学部入試問題(帯広畜産大学) https://www.obihiro.ac.jp/past-problems#1

物理は基本的に複数の分野の融合問題です。フェーン現象や感電、ドローン、バッタ、電気ウナギなど生活や生物に関わる現象を物理的に考えさせる問題も多々出題されています。

難易度はそこまで高くありませんが、公式の暗記にとどまらず法則や原理を使って初見の問題に対処する必要があります。教科書や問題集に載っているモデル化された現象にとどまらず、色々な物理現象に関心を持つことが大切です。

対策として公式や原理が頭に入ったらそれを応用する練習をどんどん積みましょう。入試問題集を全部解くことも重要ですが、あまりにも難しいのは出題傾向にそぐわないのでほどほどにして標準~やや難レベルを素早く解く練習をしましょう。

生物

年度問題構成
2024年体内環境 進化・系統 遺伝 (論述)
2023年遺伝 DNA実験 発生 生態系(計算 論述)
2022年体内環境 進化・系統 発生 遺伝情報 (論述)
2021年進化・系統 遺伝情報 生態 体内環境 (計算 論述)
参考元:『大学入試シリーズ 帯広畜産大学』(教学社)、畜産学部入試問題(帯広畜産大学) https://www.obihiro.ac.jp/past-problems#1

生物は遺伝や進化・系統、体内環境に関する問題が頻出です。特に遺伝(バイオテクノロジー)は苦手としている受験生が多いので確実に理解するようにしましょう。

また毎年論述問題が課されているため、普段から論述の練習を積んでおくとあまり手こずることがないでしょう。教科書や資料集をよく読み前提知識をつけておくことも論述の助けとなるので、あまり多くの問題種に手を広げるというよりは、学校で配られる教科書、資料集をしっかりと読み込みましょう

そのうえで対策としては、入試問題集の定番問題(特にバイオテクノロジーなど高校レベルで問われるパターンは似ています)をマスターしましょう。加えて「自然選択とは何か」「細胞性免疫のメカニズムについて説明せよ」といった一見当たり前そうに見えて実は細かいところがあやふやになりがちな現象の論述練習もしておくと安心です。

新課程による影響

新課程になり数学の区分が変化しましたが、大学の募集要項には以下のように示されています。

  • 数学Ⅰ:全範囲
  • 数学A:図形の性質 場合の数と確率
  • 数学Ⅱ:全範囲
  • 数学B:統計的な推測 数列
  • 数学C:ベクトル 平面上の曲線と複素数平面

※参考元:R7年度入学者選抜要項(帯広畜産大学) (obihiro.ac.jp)https://www.obihiro.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2024/08/R7senbatuyoukou.pdf

まとめ

今回は帯広畜産大学の入試問題の傾向、対策についてご紹介しました。

帯広畜産大学は受験科目も選択制で融通がきくので、自分が得意な科目に集中して受験できるのも大きな魅力です。

基礎的な問題をしっかりと解くことができ、かつ応用する力もつけることが合格への鍵になります。

この記事を書いた人

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本記事が受験生の参考になれば幸いです。