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2025年度入試より新課程入試が始まり、それに伴い入試科目の内容も大幅に変更します。
- 新課程入試の変更点が気になる
- 新課程不安です…
- 獣医学部入試にはどのような影響があるのだろう
という方も多いのではないでしょうか。
本記事ではそのような疑問を解決します。
- 2025年度入試の変更点
-数学編- - 獣医学部入試にどのような影響があるのか
この他の社会科目や情報科目については他の記事にてまとめていますので
そちらをご参照ください!
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中身を少しご紹介すると、、
- 全国17大学の傾向と対策を解説
- 科目別の得点比率を算出し、注力すべき科目を見える化
など
学習内容の変更点
科目 | 現行課程 2024年度入試まで | 新課程 2025年度入試以降 |
---|---|---|
数学Ⅰ | 数と式 図形と計量 二次関数 データの分析 | 数と式 図形と計量 二次関数 データの分析 |
数学Ⅱ | いろいろな式 図形と方程式 指数・対数関数 三角関数 微分・積分の考え | いろいろな式 図形と方程式 指数・対数関数 三角関数 微分・積分の考え |
数学Ⅲ | 平面上の曲線と複素数平面 極限 微分法 積分法 | 極限 微分法 積分法 |
数学A | 場合の数と確率 整数の性質 図形の性質 | 図形の性質 場合の数と確率 数学と人間の活動 |
数学B | 確率分布と統計的な推測 数列 ベクトル | 数列 統計的な推測 数学と社会生活 |
数学C | ベクトル 平面上の曲線と複素数平面 数学的な表現の工夫 | |
数学活用 | 数学と人間の活動 社会生活における数理的な考察 |
数学Ⅲ、数学B、数学活用の内容の一部を移行して「数学C」を新設し、これまでの「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」の5分野体制から「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」「数学C」の6分野体制への変更となりました。
「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」→「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」「数学C」の6分野体制へ
新課程ではどのようなことを学習するのか、科目ごとに詳しく確認してみましょう。
各科目の学習内容・変更点解説
- 数学Cが新設。
- 「統計的な推測」を数学Bで必ず学ぶようになる。
新課程の「データの分析」では仮説検定も扱う。 - 数学Aでは現行課程の「整数の性質」が新課程では「数学と人間の活動」に移行。
数学Ⅰ
数と式
新課程では、現行課程の数学A「整数の性質」で扱っていた、分数が有限小数や循環小数で表される仕組みを扱う。
データの分析
新課程では、四分位範囲や箱ひげ図は、中学校での学習内容へ移行し、
- 「仮説検定の考え方」
- 「外れ値」
についてを扱う。
数学Ⅱ
大きな変更は予定されていません。
数学Ⅲ
現行課程で扱う「平面上の曲線と複素数平面」は、数学Cへ移行。
数学A
場合の数と確率
新課程では現行課程の学習に加え、
- 「期待値」
- 「確率頻度」
を扱う。
数学と人間の活動
現行課程における整数の性質が廃止され、新課程ではこの分野で、整数の性質の1部分である
- 「整数の約数や倍数」
- 「ユークリッドの互除法」
- 「二進法」
を扱う。
数学B
統計的な推測
現行課程における確率分布と統計的な推測から、新課程では期待値が数学Aに移行し、数学Bでは
- 「正規分布を用いた区間推定及び仮説検定の方法」
- 「有意水準」
を扱う。
数学と社会生活
現行課程の数学活用で扱っている、社会生活における数理的な考察の1部分である、
「社会生活と数学」
「データの分析」
を扱う。
数学C
ベクトル
現行課程の数学Bより移行。
平面上の曲線と複素数平面
現行課程の数学Ⅲより移行。
数学的な表現の工夫
現行課程の数学活用で扱っている、社会生活における数理的な考察の1部分である「数学的な表現の工夫」より移行。
総評
全体的に新課程の数学では、データの活用や統計的な知識が現行課程よりも充実し、日常生活で起こるような事象を数学で学ぶことを意識しているように感じます。
データの分析や統計は、獣医学部に入学後も学習・活用できる内容となっており、新課程では高校での学習内容がより大学以降の学習に活かされるようなカリキュラムが組まれています。
獣医学部入試への影響-私立獣医-
獣医学部17大学のうち、
私立獣医学部6大学では、共通テストと2次試験の少なくともどちらかでは数学が必要となります。
2次試験において、現行課程では
「数学Ⅰ、A」
「数学Ⅱ、B」
が試験科目として設定されていますが、新課程への変更に伴いさらに「数学C」が試験範囲として追加され
現行課程で数学Ⅲを選択していなかった受験生にとっては「平面上の曲線と複素数平面」の学習が必須となります。
また
- 「データの分析」
- 「場合の数と確率」
- 「統計的な推測」
において学習内容が増えているため、追加で学習を進める必要があります。
共通テストでも同様の変更が予定されていますが、2025年入試では、課程変更前に学習していた受験生への負担を考慮した措置(選択問題)が取られることが発表されています。
獣医学部入試への影響-国立獣医-
次に国公立獣医学部(11大学)については
共通テストの科目変更がまず大きな変更点です。
共通テストの数学は、獣医学部入試では高得点勝負となることが予想されているため、細かな変更点にまで気を付ける必要があります。
現行課程から数学Ⅲの学習が必須である北海道大学、東京大学、東京農工大学、大阪公立大学の4大学では、
- 「場合の数と確率」
- 「データの分析」
- 「統計的な推測」
に追加された学習内容について学ぶことで十分対応可能です。
その他の国立大学の2次試験では、数学の試験範囲が「数学Ⅰ、A」「数学Ⅱ、B」から、新課程への変更に伴いさらに「数学C」が試験範囲として追加されるため
さらに「平面上の曲線と複素数平面」の学習が必須となります。
まとめ
2025年入試(新課程)以降の数学科目の主な変更点や獣医学部入試への影響について解説しました。
- 数学Ⅲ、数学B、数学活用の内容の一部を移行して「数学C」を新設
- 5分野体制からの6分野体制(数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B、数学C)へ
など
新課程入試では他教科でも変更点はいくつも見られ、不安になる気持ちも大変分かります。
ですが、科目の変更点と求められている能力をしっかりと判断し、柔軟に対策していきましょう。
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