【2025年度】鳥取大学獣医学科「一般選抜」の入試傾向・対策・勉強法を解説

こんにちは!獣医専門オンライン予備校のベレクトです。

鳥取大学に共同獣医学科には一般選抜前期と学校推薦型選抜Ⅱの2種類の入り方があります。

この記事では鳥取大学共同獣医学科の一般選抜について(入試の傾向や対策・勉強法)、解説をしていきます。

2025年度 鳥取大学共同獣医学科「一般選抜」の入試科目・必要科目おさらい

一般前期

内容
募集人数30名
試験内容・共通テスト:6教科8科目
・個別学力試験:3教科(数学、理科、外国語)
・書類審査
共通テストの科目6教科8科目 920点満点
【国語】200点
【社会】100点
【数学】200点
【理科】200点 ※物理 化学 生物 地学 から2科目
【外国語】200点※英 仏 韓 中 独 から1科目
【情報】20点
個別学力検査の科目
3教科3科目 600点満点
【数学】200点
【理科】200点 ※物理 化学 生物から1科目
【英語】200点
書類審査20点
※参照元:令和7(2025)年度_入学者選抜要項(鳥取大学)

鳥取大学の共同獣医学科は、前期日程しかありません一発勝負ですね。

他の大学では前期日程の定員は20名前後となっていますが、鳥取大学は定員が30名と比較的多いのが特徴です。

共通テストは情報以外は素点が反映されるので、共通テストで高得点を取っておくことが重要になります。

そうとはいえ、二次試験も600点満点と配点が大きく、二次試験で逆転することも十分あり得るでしょう。

そして2024年度以前は理科と英語のみが課されていましたが2025年度からは数学も課されるようになります(新課程による試験範囲に関しては後述)。合計点が200点増加したことになり、最低点や平均点の得点率が変化するおそれもあります

【分析】合格にはどれくらいの得点が必要?

鳥取大学が発表している、2020~2024の合格最低点・倍率は以下の通りです。

年度合格最低点・合格倍率(受験者数/合格者数)
2024年【一般前期】
 合格者最低点:983/1320 平均点:1014/1320 合格倍率:3.8
2023年【一般前期】
 合格者最低点:981/1320 平均点:1018/1320 合格倍率:4.9
2022年【一般前期】
 合格者最低点:925/1320 平均点:976/1320  合格倍率:2.9
2021年【一般前期】
 合格者最低点:1029/1320 平均点:1065/1310 合格倍率:3.8
2020年【一般前期】
 合格者最低点:1027/1310 平均点:1065/1320 合格倍率:3.8
※参照元:令和7(2025)年度_入学者選抜要項(鳥取大学)入試結果・成績開示|鳥取大学入学試験情報 (tottori-u.ac.jp)

倍率は、毎年4倍前後を推移しています。

実際は定員きっかりではなく33名(年によっては37名)など少し多めに合格者を出しています。

合格最低点は近年下がりつつありますが、それでも7割5分は得点する必要があるでしょう。

2025年度から数学も個別学力検査に導入されるので、合格者最低点や平均点がどうなるかは不明です。

【教科別】合格点や過去問から入試の傾向と勉強法を解説

ここからは、各教科の出題傾向とそれに合った勉強法を解説していきます。

各教科の出題傾向は、受験人数が多い前期入試を基に分析を行いました。

数学

数学は、2025年度から導入されるので過去問がありません。

英語

年度問題構成
2024年大問1:読解
大問2:読解
大問3:英作文(和文英訳)
大問4:英作文(意見論述 40語以上)
2023年大問1:読解
大問2:読解
大問3:英作文(和文英訳)
大問4:英作文(意見論述 40語以上)
2022年大問1:読解
大問2:読解
大問3:英作文(和文英訳)
大問4:英作文(意見論述 40語以上)
2021年大問1:読解
大問2:読解
大問3:英作文(和文英訳)
大問4:英作文(意見論述 40語以上)
2020年大問1:読解
大問2:読解
大問3:英作文(和文英訳)
大問4:英作文(意見論述 40語以上)
※参照元:『大学入試シリーズ 鳥取大学 2023』(教学社)、『大学入試シリーズ 鳥取大学 2025』(教学社)

試験時間は90分で大問は4つです。例年読解2問と英作文2問が出題されています。

読解問題のレベルは標準的ですが文章量が比較的あるので要領よくこなさないといけません。選択問題だけでなく内容を日本語で説明する問題もあるので素早く解答をまとめられると良いです。対策としては長文問題集のうちやや長めの文章を制限時間以内に解けるようにする練習をしましょう。

英作文の1つ目は和文英訳です。新聞などから引用した文章を訳していくのですが、丸々そのまま訳すと不自然なのでどこを意訳するかも考慮する必要があるでしょう。和文英訳集やBrightStageなどの英文法の参考書を繰り返し解き、よく出てくる表現やパターンを暗記してしまうと自然な文章が書けるようになります。

英作文の2つ目は意見論述です。字数制限は40語以上になっていますがただ書けばよいのではなく、簡潔に書く必要があります。英作文はいきなり書き始めるのではなく、まずはブレインストーミングして何を書くか軽く書き出しましょう。

賛否を問われる問題の場合はメリットとデメリットを、説明を求められるなら説明の順序を一旦整理することが大事です(本番時間がない時も少しでいいのでやるように心がけましょう。)。文章を書く際は複数形や冠詞、前置詞など基礎的な文法が間違っていないか常に意識すると良い。

英作文に共通して言えることですが、自分の判断だけで採点するのはリスクがあるので、学校や塾の先生に添削してもらえる場合は積極的にアドバイスをもらうことをおすすめします。

理科

化学

年度問題構成
2024年大問1:理論
大問2:理論
大問3:無機
大問4:有機
大問5:有機
2023年大問1:理論
大問2:理論 有機
大問3:無機
大問4:有機
大問5:有機
2022年大問1:理論
大問2:理論
大問3:理論 無機
大問4:有機
大問5:有機
2021年大問1:理論
大問2:理論
大問3:無機
大問4:有機
大問5:有機 理論
2020年大問1:理論
大問2:理論
大問3:無機 理論
大問4:有機 理論
大問5:理論
※参照元:『大学入試シリーズ 鳥取大学 2023』(教学社)、『大学入試シリーズ 鳥取大学 2025』(教学社)

試験時間は90分で大問は5つです。

基本的には教科書の内容が分かっていれば対処できますが、計算問題や現象や性質の理由を記述させる問題もあるので過去問の傾向には十分慣れておくことが大事。

全体として理論化学のウェイトが大きく、理論化学だけで出題されることもあれば有機化学や無機化学と融合して出題されることもあります。

無機化学は、教科書に書いてある内容を細かく暗記していけば対処できるものが多いです。初見に見えても起こっている現象は意外と教科書に載っていたりするので、焦らず冷静に問題の意図を読み取りましょう。

有機化学は高分子化合物が2つ目の有機化学の大問として出題されることもあるので、理解に抜けがないようにしましょう。高分子化合物は教科書をどこまで暗記すればよいのか迷いどころですが、基本的に問題に登場する物質は構造式や性質を理解しているようにすると良い。

対策としては、セミナーやリードαなどの教科書傍用参考書を繰り返し解き、基礎を固めた上で積極的に問題演習を行うと良いでしょう。過去問はもちろんですが、国公立大学の標準レベルの問題(難関ではないくらいのレベル)を解くことで自分がどの分野が弱いのか見つけて補強することができます。

物理

年度問題構成
2024年大問1:力学
大問2:熱力学
大問3:波動
大問4:電磁気
2023年大問1:力学
大問2:熱力学
大問3:波動
大問4:電磁気
2022年大問1:力学
大問2:熱力学
大問3:波動
大問4:電磁気
2021年大問1:力学
大問2:熱力学
大問3:波動
大問4:電磁気
2020年大問1:力学
大問2:熱力学
大問3:波動
大問4:電磁気
※参照元:『大学入試シリーズ 鳥取大学 2023』(教学社)、『大学入試シリーズ 鳥取大学 2025』(教学社)

試験時間は90分で大問は4つです。力学、熱力学、波動、電磁気全て出題されるのでどの分野も理解が曖昧なところがないようにしましょう。

難易度は標準的と言われていますが年によっては少し難しい問題が出題されることもあります。最初の問題で間違えると五月雨式に間違えてしまうので計算は慎重に

基本的には答えのみを解答する問題ですが論述や描図が出題されることもあるので普段から図やグラフを書いて考える習慣をつけると良いです。セミナーやリードαなど教科書傍用問題集の復習を徹底し基礎力をつけることで、多少応用問題になってもプロセスを組み立てて解法を導くことができます。

生物

年度問題構成
2024年大問1:細胞
大問2:遺伝情報
大問3:生殖 発生
大問4:体内環境
大問5:進化・系統
2023年大問1:進化・系統
大問2:遺伝情報
大問3:体内環境
大問4:動物の反応
大問5:生態
2022年大問1:総合問題(免疫 細胞)
大問2:遺伝情報 発生 生殖
大問3:動物の反応 細胞
大問4:植物の反応
大問5:生態
2021年大問1:遺伝情報
大問2:細胞
大問3:代謝
大問4:動物の反応
大問5:生態 進化・系統
2020年大問1:細胞 遺伝情報
大問2:体内環境
大問3:動物の反応
大問4:植物の反応
大問5:進化・系統
※参照元:『大学入試シリーズ 鳥取大学 2023』(教学社)、『大学入試シリーズ 鳥取大学 2025』(教学社)

試験時間は90分で大問は5つです。

幅広い分野から満遍なく出題されているので、苦手な分野を作らないようにするのが大事。

難易度は標準的ですが、データ読み取り能力や論述力が求められます。これらを素早く行えるように問題集を解く時からスピードを意識するようにしましょう。

論述問題は、必ず含めないといけないキーワードがあるのでそれらを押さえて記述できるようにすると良い。データ読み取り問題は苦手とする人が多いですがやはりある程度の慣れが必要です。データの様々な形式を見慣れておくことで本番でもデータのどこを見ればよいのかパニックを起こさなくなるでしょう。

新課程による影響

繰り返しになりますが、2025年度入試からは個別学力検査にも数学(200点満点)が加わります

なお新課程移行において数学の出題範囲は以下のようになります。

  • 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ:全範囲
  • 数学A B :全範囲
  • 数学C:ベクトル 平面上の曲線と複素数平面

統計や整数は他の大学では除外される傾向がありますが、募集要項では特に言及されていないので出題される可能性もあると覚えておきましょう。

※参照元:r7_senbatsuyoukou_20240719-1.pdf (tottori-u.ac.jp)

まとめ

今回は鳥取大学共同獣医学科の入学の傾向や対策についてご紹介しました。

2025年度は新課程移行に加えて、個別学力検査ではじめて数学が加わるなどイレギュラーなことが重なり出願傾向がどうなるか、どのような問題が出題されるのか不明なことが多いです。

そのためまずは、共通テストで確実に得点を稼ぐようにしましょう

そして個別学力検査においても標準的な問題が大半なので、失点や凡ミスをなくして確実に点数を積み上げていきましょう。

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