獣医師国家試験の予備試験合格者とは、獣医師国家試験の予備試験に合格した人のことです。
こんにちは、ベレクトNEXTです。
予備試験合格者となれば、獣医師国家試験を受けることができます。
通常、獣医師国家試験を受験するためには、日本国内の獣医大学を卒業・卒業見込みである必要があります。
しかし、外国で獣医学を学んだ人や外国の獣医師免許を所有している人についてはその限りではありません。
獣医師国家試験予備試験に事前に合格することで、日本の獣医師国家試験の受験が認められます。
獣医師国家試験の予備試験を受験するための3つの条件
獣医師国家試験の予備試験を受験するためには条件があります。
- 獣医学校を卒業している
- 履修科目・時間を満たしている
- 日本の高校を卒業or日本語能力検定1級
条件を全て満たし、農林水産省の獣医事審議会の審査に通過することで、予備試験の受験が可能となります。
※参照元:外国の獣医学校を卒業し、又は外国で獣医師の免許を得た者の獣医師国家試験等の受験資格認定に係る申請手続(農林水産省)
条件1:獣医学校を卒業している
1つ目の条件は、獣医師資格が法律上担保された国において、獣医学校を卒業していることです。
また、卒業校は以下の基準を全て満たした学校である必要があります。
審査基準 | 詳細 |
---|---|
入学対象 | 日本の高校卒業者(小学校を含め12年以上の教育課程修了者)に相当する者を入学対象としていること。 |
修業年限 | 教養課程および専門課程を合わせて5年以上であること。専門課程のみ4年以上の学校の場合は、日本の大学の教養課程と同等以上の課程(おおむね2年間)を修了した者を入学対象としていること。 |
資格取得 | 当該獣医学校の卒業により、当該国における獣医師免許の取得資格または獣医師試験の受験資格を取得できること。 |
条件2:履修科目・時間を満たしている
獣医師国家試験の予備試験を受験するには、履修科目・時間の条件を満たさなければなりません。
具体的には、
- 日本の獣医師国家試験の出題科目と概ね同等以上の科目
- 2970時間以上の専門課程
を獣医学校で履修していることです。
条件3:日本の高校を卒業or日本語能力検定1級
3つ目の条件として、
- 日本の高校の卒業者
- 日本語能力検定1級の取得者
のどちらかをクリアする必要があります。
日本語能力検定1級とは、検定内で最も難易度が高く、幅広い場面で使われる日本語の理解を証明するレベルです。
獣医師国家試験の予備試験受験者には、国家試験に対応可能な日本語能力が求められていると言えます。
※参照元:N1〜N5:認定の目安(日本語能力検定)
予備試験の受験に必要な手続き
獣医師国家試験の予備試験の受験資格を得るには必要書類を提出したうえで、受験の可否を待つ必要があります。
獣医事審議会において
- 履修内容
- 履修時間
- 教育水準
などを総合的に勘案した上で、予備試験受験の可否について判定されます。
申請書類一覧
申請書類 | 詳細 |
---|---|
履歴書 | 小学校入学から獣医学校卒業までの学歴を西暦で記入する。 小学校から高校までの修業年数が 12 年未満の場合は、その事情がわかる書類も必要。 |
卒業証書の写しまたは卒業証明書 | 卒業した獣医学校が発行するもの。 |
獣医師免許証の写し | 外国で獣医師免許を取得した者のみ。 |
当該国における獣医師制度の概要を説明する書類 | 免許制度、国家試験制度の有無等について、法令の条文、担当行政庁のホームページ等の抜粋を提出する。 |
卒業した獣医学校の入学資格および修業年限を説明する書類 | 当該獣医学校の刊行物、ホームページ等の抜粋または当該獣医学校が作成した書類を提出する。 |
履修科目並びに各科目の履修時間数および授業内容に関する証明書 | 履修時間数を1時間(60 分)単位で算出。修得単位数から履修時間数を算出する場合には、修得単位数および1修得単位当たりの履修時間数に関する証明書を提出する。 |
日本語能力試験1級の証明書の写し | 日本の高校を卒業(日本の大学入学資格検定の合格を含む)していない者のみ。 |
申請期日
申請書の受付は、例年2回。
- 第1回:5月中旬〜7月上旬
- 第2回:11月中旬〜12月中旬
2024年(令和6年)の申請期限は
- 第1回目:2024/7/8(月)
- 第2回目:2024/12/1(金)
です。
各年度の詳細な日程については、
- 農林水産省のホームページ
- 家畜衛生週報(農林水産省発行)
にその都度明示されます。
認定発表の時期
受付 | 合格発表 |
---|---|
第1回目 | 9月中 |
第2回目 | 翌年3月 |
書類審査合格者は、認定を受けた次年度以降に実施される獣医師国家試験予備試験が受験可能となります。
獣医師国家試験予備試験の実施時期は例年8月です。
また、予備試験の合格者は9月に農林水産省のホームページで発表されます。
まとめ
以上、獣医師国家試験の予備試験合格者について解説しました。
外国の獣医学校卒業生や外国の獣医師免許取得者にも、日本の獣医師国家試験を受験するチャンスはあります。
手続きの詳細や注意等については農林水産省のホームページに掲載されているため、申込時には必ず一度目を通しておきましょう。