第76回獣医師国家試験、自己採点8~9割受験者の振り返り(2025年)

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こんにちは、ベレクトNEXTです。

今回は、第76回獣医師国家試験を実際に受験した現役生に試験の振り返りを聞きました。

来年度以降受験をお考えの方はぜひ、参考にしてみてください!

現役生

今回は第76回獣医師国家試験について、その傾向および必須9割、ABCD8割を取ることができた私の対策方法について皆様にご教示いたします。

来年度以降、必要になってくるであろう対策についてもご紹介いたします。

獣医師国家試験「全体の合格率」「現役合格率」が低下傾向です
  • ◯回(20–年):全体の合格率/現役の合格率
  • 75回(2024年):72.7% / 84.4%
  • 74回(2023年):69.9% / 81.1%
  • 73回(2022年):80.3% / 88.6%
  • 72回(2021年):83.2% / 92.1%
  • 71回(2020年):86.5% / 94.2%
  • 70回(2019年):82.6% / 91.7%

国試の試験はしっかり勉強をすると落ちる試験ではありません。計画的に学習を進めることをオススメします。

※参照元:獣医師国家試験の結果(過去6年間)

総説:必須は去年から易化、学説ABは難化、実地CDのレベルはほぼ例年通り

全体として「難しい」と感じる問題が印象に残りました。

ただ、明らかに得点して欲しい問題も散見され、確実に取れる問題を取り切る+怪しい問題は確率論的にポイントできるとして、きちんと勉強してれば合格点は取れるようなセットだと感じます。

個人的には、例年の傾向を無視するような問題セットになっていたこと(家禽疾病があまりでていない?ヘビにまつわる問題は出題無し?2023年度の時事問題も出題無し?)が気になりました。

友人達も難しかったと言っていたものの、自己採点結果はこれまでと差がなかったので難易度はあまり変化がなかったと思われます。

全体の作問傾向の変化

今年のテストは「良くできた」テストという印象です。

過去問には無いような見慣れない問題でも、うまく思考すれば絞れるように設問が設定されているように感じました。

昨年のような5つの選択肢のうち2つを選ぶ問題では、2つは確実に消せるが、残った3つに確信をもてない。

一つは選べるが、もう一つが選べないという問題は少ない印象で、勉強した人が確実に解けるような問題となっていました。

また、少し矛盾するかもしれませんが、過去問に出題された問題だけを勉強するだけでは確実に合格することは難しいセットだった気もします。

過去問に頼らずに思考する勉強方法に切り替えられたかどうかが、勝負の分かれ目だったかもしれません。

以下、必須/ABCD別に振り返っていきます。

必須/ABCD別の傾向と振り返り

問題傾向
必須問題大幅な変更なし
A問題・実験動物が追加
・馬に関しても問われた
B問題例年通り
C問題例年通り
D問題例年通り

詳しくみていきましょう。

※問題振り分けは分類の難しいものは含まれていません。
※CDの画像問題は分類分けが難しいので割愛させていただきます。

必須問題

  • 傾向:大幅な変更なし
必修問題の科目別出題数はこちら
倫理/法規17
解剖2
生理2
生化2
薬理2
毒性1
病理2
微生物4
寄生虫2
食品衛生1
家畜衛生1
疫学1
公衆衛生3
動物衛生1
内科(小動物)2
内科(大動物)1
外科3
臨床反映2
放射線2
野生動物1
実験動物1
魚病学1

非常にオーソドックスな問題が多く、「必須」レベルの問題がほとんどでした。

一部、野良猫についての問題など見慣れないものもありましたが、合否には影響しないと思われます。

2025対策として、消費者庁の所管が変更されたことや獣医療法上における広告制限の見直しという話題がありましたが、一切出ず、例年と比べると難易度は明らかに下がったと言えると思います。

A問題

  • 傾向:実験動物が追加、馬に関しても問われた
A問題の科目別出題数はこちら
解剖11
生理9
実験動物1
生化3
薬理7
毒性4
病理9
微生物(ウイルス、細菌)10
寄生虫7
公衆衛生3
動物衛生3
内科(小動物)3
内科(大動物)1
外科4
臨床繁殖3
放射線2

全体的に見慣れない問題、キーワードが多く、かなり難しく感じました。

しかし、取り問もちゃんと用意されており、例年通りの対策ができているのであれば、5割は確実に得点できたセットのように感じました。

残り5割は確率論的に少なくとも1割は得点できるため、結果的に多くの受験生が6割以上は得点できるようなセットでした。

B問題

  • 傾向:例年通り
B問題の科目別出題数はこちら
薬理4
病理2
微生物1
感染症8
疫学3
寄生虫2
毒性1
公衆衛生5
食品衛生5
動物衛生3
内科(小動物)14
内科(大動物)5
外科9
臨床繁殖6
放射線2
魚病4
実験動物2
野生動物1
人獣2
行動1

これまで、メインで問われてこなかったキーワードたちが主に問われる問題が多かった印象です。

過去問だけの勉強では太刀打ちできないセットだったと思います。

一方、魚病や感染症はオーソドックスな問題がほとんどであり、こちらも5割は自力で問題なくとれるセットだと感じます。

また、時事問題として改正された食品表示法について問われる問題があった。

C問題

  • 傾向:例年通り
  • 難易度:易化

マニアックな問題は多くなく、学説/実地のなかで最も得点しやすい問題でした。

その他、特筆すべきことはありません。

D問題

  • 傾向:例年通り
  • 難易度:やや難

公衆衛生での窒素固定や生検画像が無い骨髄疾患など、あまりなじみのない問題もありましたが、全体としてはマニアックな問題は多くなく、得点しやすいセットでした。

国家試験対策の進め方について

現役生

最後に私が行なってきた国家試験対策の進め方をご紹介します!

科目別 VS 年度別

科目別年度別
進行度理解度科目ごとの理解の進みが早い。
科目ごとの出題傾向/範囲が掴める。
試験の全体像/配点がわかる。
理解がなかなか深まらない。
記憶二日で詰めたことは1ヶ月経てば忘れる。満遍なく全科目に触れるため長期的な記憶の定着が望める。
問題時々問題が漏れている。問題の漏れがない。

科目別過去問

短期で一つの科目に取り組むので、できた気になりやすいです。

勉強を続ける上でのモチベーションにもなりますが、1ヶ月後に忘れていたら意味がないので、工夫して記憶の維持を行う必要があります

科目別まとめは先代の学生が作成したものなので、問題の抜け漏れが少なからずあります。

また同様の理由から回答は正しいですが、解説が誤っていることが結構あります

年度別過去問

満遍なく進んでいくので、4,5年分解き終わるまで「わかる/みたことある」問題は出てきません。

モチベーションの維持がかなり難しいと思います。

ただ、毎週くらいで全ての分野に触れるので、長期的な記憶の維持には効果的だと思います。

これも科目別と同様に解説が誤っていることが多くあります。

おすすめは、科目別をやり切ってから年度別で復習する方法です。

まとめ

今回は、第76回獣医師国家試験を受験した現役学生に試験の振り返りを聞きました。

ぜひ参考にしてみてください!

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この記事を書いた人

ベレクト運営事務局

獣医専門オンライン予備校のベレクトです。
本記事が受験生の参考になれば幸いです。