獣医師国試「解剖学」の勉強方法と大事なこと4選

【毎月5名】無料相談実施中!

受験攻略ガイドCTA

※ガイドを受取った方限定で、国試の学習やスケジュールについて、獣医師に直接相談ができる個別面談にお申込みができます(先着順)。
まずはガイドの無料ダウンロード

獣医国試受験攻略ガイドの受取りだけでもOK

こんにちは、ベレクトNEXTです。

獣医師になる上で、解剖学は非常に重要な基礎科目です。

なぜ解剖学がこれほど重要なのでしょうか?

それは、動物の体の構造を深く理解することが、動物の健康を維持し、病気の診断や治療を行う上で不可欠だからです。

このページでは、獣医師国試「解剖学」の勉強方法と大事なことを解説しています!

ぜひ参考にしてみてください。

本記事を監修する専門家

塾長/獣医師 上井 獣医師。東京農工大学農学部獣医学科卒。獣医師国家試験対策に特化したオンライン予備校「ベレクトNEXT」代表。国試対策に精通した講師陣とともに、既卒生・再受験生を中心に多数の合格者を輩出している。

解剖学の勉強方法

  1. 授業スライドを効果的に使うべし!
  2. 麻布のカラーアトラスを効果的に用い、字面だけでなく絵もインプットしてください!
  3. 深追いをしない!

授業でかなり強調される解剖学。

何度も用いてインプットした方が多いのではないでしょうか。

国試の問題は少し鬼畜な問題も多いので、ベーシックな問題を出来るようにすることと他の科目に支障が出ないように勉強することに注力しましょう!

先ほどもお伝えしたように国試の解剖は難しい問題が多く出ます。

深追いしすぎるのはやめましょう!

解剖の勉強で大事なこと

種差を覚えよう!:動物の体の構造を把握する

正常な状態を知る

動物の各臓器、骨、筋肉などの位置や形状、大きさなどを正確に把握することで、異常な状態に気づくことができます。

獣医師の場合は、種差を覚えることが非常に大事になります。

言葉の理解

解剖学は様々な科目にリンクしております。

基礎なくして、応用なし!大事な用語は徹底的に抑えましょう!

正常を知って、診断しよう!

病変の特定

病気の原因となる病変が、体のどの部分に発生しているのかを特定する上で、解剖学の知識は不可欠です。

症状の原因究明

特定の症状が出現する原因を、解剖学的な構造と関連付けて考えることができます。

整形学での診断とかはまさにそうですね!

画像診断の理解

X線写真やエコー画像、CT画像などを解読する際、解剖学的な知識がなければ、画像に写っているものが何なのかを正確に判断できません。

臨床解剖学を抑えよう!:外科手術の基礎

手術部位の解剖

手術を行う際には、手術部位の解剖学的な構造を正確に把握しておく必要があります。

会陰ヘルニアに関連する臀部の筋肉…覚えていますか…?

血管や神経の走行

手術中に血管や神経を傷つけてしまうと、出血や麻痺などの合併症を引き起こす可能性があります。

解剖はあくまで基礎。突き詰めすぎないように…

生理学

生理機能は、解剖学的な構造と密接に関連しています。

病理学

病変は、解剖学的な構造の中で発生します。

内科学

内科的な疾患の診断や治療を行う際にも、解剖学的な知識は必要です。

上記のように様々な科目とリンクしておりますが、あくまで「基礎」科目です。

国家試験は非常に難しいレベルの解剖の問題を出してきます…そういった難しい問題と付き合ったら最後。。。

解剖の沼から抜け出せなくなります。

お気を付けください。

第76回試験の解剖学について

今年の試験ではどうだったか(傾向や難易度など)

難易度に関しては、例年通り~やや難化したと考えております。

傾向はA問題に集中して出題され、昨年同様11問出題されました。

来年の予想、対策ポイントなど

必ず出るのが、鶏・筋肉・神経・消化器の問題は1問は出ております。このあたりは来年も同様に出るのではないかと考えております。

ただこの辺りはやり始めると無限に勉強する内容がございますので、適切な範囲で取り組みましょう!

実際に出た問題を一問解いてみよう!

第76回A問題

Q
問 7 犬の後肢に関する記述として正しいのはどれか。

a 大腿直筋は腸骨体に起始する。
b 総腓骨神経は下腿骨間隙を通る。
c 膝関節の半月は弾性軟骨から形成される。
d 内側伏在静脈は膝窩静脈に開口する。
e 伏在神経は大腿内側の皮膚感覚を支配する。
1.a, b   2.a, e   3.b, c   4.c, d   5.d, e
A

解答:2 (a, e)

解説:

  • a 大腿直筋は腸骨体に起始する。 正しい。大腿直筋(Rectus femoris muscle)は、大腿四頭筋の一つで、主に腸骨の体部(前腹腸骨棘を含む領域)から起始します。
  • b 総腓骨神経は下腿骨間隙を通る。 誤り。総腓骨神経(Common fibular nerve)は坐骨神経の枝で、大腿後面を下行した後、膝関節の外側を回り込み、腓骨頭のあたりで浅腓骨神経と深腓骨神経に分かれます。下腿骨間隙(脛骨と腓骨の間)を通るのは主に深腓骨神経の走行経路の一部であり、総腓骨神経そのものが骨間隙を通るわけではありません。
  • c 膝関節の半月は弾性軟骨から形成される。 誤り。膝関節の半月(Menisci)は、強い線維と軟骨細胞からなる線維軟骨(Fibrocartilage)で形成されており、弾性軟骨ではありません。線維軟骨は衝撃吸収や関節の安定化に寄与します。弾性軟骨は耳介などにみられます。
  • d 内側伏在静脈は膝窩静脈に開口する。 誤り。内側伏在静脈(Medial saphenous vein)は、後肢の内側を下肢から大腿にかけて上行し、大腿内側で大腿静脈(Femoral vein)に開口します。膝窩静脈(Popliteal vein)は膝窩に位置し、主に外側伏在静脈や他の深部静脈からの血液が流入します。
  • e 伏在神経は大腿内側の皮膚感覚を支配する。 正しい。伏在神経(Saphenous nerve)は大腿神経の最大の枝であり、大腿動静脈に伴走して大腿内側を下行します。主に感覚神経であり、大腿の内側、膝、下腿内側、足の甲の内側の皮膚の感覚を支配します。

まとめ

解剖学は、獣医学の基礎となる学問です。

解剖学をしっかりと学ぶことで、動物の健康を維持し、病気の診断や治療を行うための能力が養われます。

この記事は、獣医師の鈴木先生が執筆しました。

相談者の現在の状況に合わせて、弊社の獣医師が60分でアドバイスいたします。面談は顔出しなしでもOK。

いますぐ申し込む

※公式LINEを追加すると、日時の選択ができます

この記事を書いた人

ベレクト運営事務局

獣医国試専門オンライン予備校「ベレクトNEXT」のなかの人。講師全員が獣医師免許保有者。獣医師免許を持つ講師がコラムの執筆にも関わっており、獣医国試合格者の実体験をもとにした情報発信を行なっております。