こんにちは、獣医専門オンライン予備校のべレクトです。
今回の記事では、東京農工大学農学部共同獣医学科の2次試験(前期)でオススメの参考書を紹介します。
東京農工大学の2次試験の科目は
- 英語
- 数学
- 理科2科目(化学、生物、物理、の3つから2科目選択)
になります。
オススメする参考書が、なぜ良いのかを2次試験の傾向などの観点から述べさせていただきます。
※理科において、選択されることが多い「物理」以外の科目の参考書をまとめています。
東京農工大学を受ける受験生はもちろんのこと、受けない受験生もどんな参考書があるのか、読んで参考にしてみてください。
東京農工大学共同獣医学科は、獣医学部の中でも北海道大学に次いで2番目に難しい大学です。
ですが、だからといって難しい参考書ばかり演習すれば合格するわけではありません。
受験では基礎的、標準的な問題を繰り返し演習することが大切です。
本記事では、実際に東京農工大学共同獣医学科に合格された先生がオススメする参考書を紹介します。
東京農工大学獣医学部入試の出題傾向からみるオススメ参考書
数学
出題傾向
- 大問4構成
- 数学Ⅲの出題が中心
- ベクトルor複素数平面×1題、数列(極限が絡むことが多い)×1題、微積×2題という出題が主流
- 計算力が問われる問題が多い。
微積分>ベクトル≧複素数平面・数列>極限>図形と方程式>その他
微積分はほぼ確実に2題出題されることに加え、ベクトル・複素数平面の最後に絡むこともあるため、優先度は一番高いです。
図形と方程式に関して、単体での出題は少ないが、微積・ベクトル・複素数平面において座標系での図形の扱いが要求されるため、対策が必要です。
時間配分について、農工数学は2題以上完答+部分点が重要です。まず問題全体を見て、解けそうな問題を選定した後、検算も含めて解く。そして他の大問の(1)、(2)をしっかり回答しましょう。
オススメ参考書
農工大数学において必要な解法を体系的に学ぶことができます。先述した出題頻度の高い分野について、優先的に取り組みましょう。
なお、難易度が高すぎる場合には、チャートやフォーカスゴールドなどの網羅系参考書を挟んでもよいです。
英語
出題傾向
- 3題構成
- 2題が長文読解、1題が会話文と英作文
- 英作文は自由英作文
- 長文読解の難易度はやや難
- 問題量に対して試験時間がシビア
英語の試験時間はかなり短く、時間配分を考えないとすべての問題に答えられない!
自分で過去問を解いて、時間配分の作戦を綿密に立てましょう。時間配分に正解はないが、著者の一例を下に示します。
- 大問3:会話文読む+選択問題回答(9分)→英作文(8分)
- 大問1or2【分量が少ない方】(18~20分)
- 大問2or1(22~24分)
- 見直し:英作文の修正+事前に印をつけていた不安な個所について再度検討(残り時間)
長文対策として、速読力をつけるのはもちろん、本文中の根拠の箇所と対応させることが重要です。和文英訳に関してはそこまで複雑な英文は出されないため、英文解釈は基本的な参考書1冊で問題ありません。
英作文は、フォーマットをあらかじめ決めることや、よくある英作文のテーマについて、意見を2つほど考えて派生させておくといいでしょう。
オススメ参考書
上の二冊で、英文法・英文解釈の基礎を固めましょう。
なお、英文法に関しては、いわゆる「文法問題のための英文法」は必要ないため、ヴィンテージやネクステージなどの問題集は不要です。
英文解釈の着眼点では、ロジカルに、根拠をもって回答するための方法論を学びます。解説が非常に丁寧です。難易度が高い場合には、Rules1・2などの問題集を挟んでもよいです。
生物
出題傾向
- 遺伝・代謝・生態系などが頻出だが、どの分野も満遍なく出題歴がある。(直近10年の出題に基づく)
- 記述・考察問題共に多い。
- 描図問題が数問出題される。
- 体系的な知識が要求される。
農工の生物は時間的制約、形式の独特さがあまりなく、マニアックな知識は聞かれません。教科書に記載のある基本事項に関する問題が多く出題されます。
これらの知識を徹底的に突き詰めるために、用語を覚えるだけでなく、生命現象・用語の定義を自分の言葉で説明できる(記述できる)までになりましょう。
これがのちに、記述・考察・描写問題に対応する基盤になるでしょう。
遺伝>代謝>生態系>発生>細胞>体内環境=動物反応>植物生理>進化・系統
(2016年度~2023年度の出題を参照)
遺伝はほぼ毎年出るため、十分に対策する必要があります。
優先度に違いはあれど、基本満遍なく出題されるので、時間があるならすべての分野にきちんと取り組みましょう。
オススメ参考書
- 検定教科書
- セミナー・ニューグローバル・リードαなどの教科書傍用問題集:Amazonリンク(セミナー生物)
- 大森徹の生物記述・論述問題の解法:Amazonリンク
学習のかなめは、教科書にあります。教科書で定義や生命現象を自分の言葉で説明できるほどに基本事項を突き詰めましょう。その後、教科書傍用問題集でアウトプットします。
記述対策としては、大森徹の生物記述・論述問題の解法が丁寧な解説であること、頻出の論述問題がかなり網羅されているのでオススメです。
化学
出題傾向
- 理論一題+無機一題(理論との融合あり)+脂肪族・芳香族一題+高分子一題または考察問題
- 時間的制約が厳しい
- 論述問題・計算問題がどちらも出題される
計算問題と記述問題のバランスが、年によってすごく偏っている!
年によって、計算・記述問題がどちらかが多くてどちらかが少ない、またはバランスよく出題がある年があります。
(例)2023年は計算過程を要求する計算問題が11問、記述問題が2問55文字
2021年は計算過程を要求する計算問題が1問のみ、記述問題が9問870文字
これらの事実を頭に入れ、極端な出題であっても動じない心構えが必要です。
また、最近の傾向として共通テスト化学にみられるような、リード文の説明や与えられた例などから内容を理解し、考察させるような問題が出題されています。
とは言っても、基本事項に忠実に従えば回答することができますので、化学現象を自分の言葉で説明できるほどに理解することで対策となりえます。
時間的制約が強いことへの対策は、生物を早く終わらせて時間を捻出する・計算問題や構造決定などでは、手順を自分の中でパターン化しておくことで、悩む時間を減らすなどがあります。
オススメ参考書
前者の問題集は、ちょうど農工大化学と同程度の難易度の問題が厳選して収録されており、オススメです。ここで、先述したようなパターン化をしておきましょう。
後者は、記述問題への対策を体系的に学ぶことができますが、やや難易度が高いため、まずは教科書巻末の記述問題を解いたりするところから始めるのも手です。
物理
参考記事▼
おわりに
以上が東京農工大学の英語、数学、化学、生物のオススメ参考書です。
ベレクトでは、このほかにも東京農工大学以外の大学の獣医学部へのオススメ参考書もまとめているので、興味を持っていただけたらそちらもご覧ください。
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「獣医学生ってどんな感じ?」「受験勉強はどういうふうに進めたらいいの?」など些細なことでも回答致しますのでぜひご活用ください。
本記事が多くの受験生の参考になり、合格への一歩を手助けできれば幸いです。この記事を読む皆様により良い未来が訪れることを切に願います。
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