こんにちは、ベレクトNEXTです。
国家試験に合格した後、みなさんはどの分野の獣医師として活躍したいでしょうか。
人によって様々でしょうが、小動物医療を志す人は多いかと思います。
小動物医療は獣医療の中でもかなりのウェイトを占めており、年々高度化しています。
その分、国家試験に出題される内容も難しくはなっていますが、基本はあくまで同じです。
試験勉強では、コアカリで提示されている基本の知識を体系的に身につけるよう心がけましょう。
このページでは、獣医師国試「内科小動物学」の勉強方法と大事なことを解説しています!
ぜひ参考にしてみてください。
内科小動物学の勉強方法
- 各科目とのつながりを意識する。
- 教科書は意外と使う機会が少ない。
- 授業スライドが結局一番役立つ(かもしれない)
内科小動物という学問はそれまで学んできた学問の応用でもあるので、基礎系科目に自信がない人はまずはそちらを学習することをおすすめします。
しかし、基礎系科目の内容は膨大であり、現実的に試験勉強においては、両方を同時進行で行うことになるかと思います。
そのため、重要なことだけをピックアップしてまとめられている資料は試験勉強に非常に役立ちます。
各大学で使われている授業スライドは、実際の臨床現場を普段から見ている教員が作っているはずなので、できるかぎり効率よく勉強するためには最適です。
内科小動物の勉強で大事なこと
まずは基礎系科目をしっかりと!
解剖、生理、微生物学…学ぶべきことは多い
内科小動物を効果的に学ぶために準備は大切です。
時間はかかるものなので、焦る気持ちを抑えてまずは基礎系科目にとりかかりましょう。
基礎と臨床の間を行き来する
臨床の勉強を始めると、基礎の勉強だけをしていた時には気づかなかった様々なことに気づいていくと思います。
基礎系科目と臨床系科目を互いに関連付けて、知識を深めていきましょう。
多角的な視点を身につける
種、性別、年齢など基本の情報は見逃さない!:
C,D問題文中にある、いわゆるシグナルメントは見逃してはいけません。
場合によっては、これらの情報と写真のみで答えが導きだせることもあるので、常に最初にチェックする癖はつけておくようにしましょう。
何がキーポイントなのか考える
基本情報を確認したら、次にキーポイントは何なのかに注意して文章を読みましょう。
それが外科疾患なのか、内科疾患なのか、内科疾患だとして消化器なのか、循環器なのか、呼吸器なのか…少なくともこれくらいの絞り込みはこの時点で十分可能です。
重要度は文章>画像:
C,D問題の場合、実は検査結果などの画像を見なくとも文章中の情報のみから答えを導き出せる問題は多いです。
逆に文章をよく読まずに図や写真だけ見て答えに先走ってしまうと、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。
どんな問題でも、まずは文章をよく読んでから画像を見るようにしましょう。
各検査の正常と異常を見分ける
画像診断は正常画像を知ることから:
細胞診画像、X線画像、超音波画像、MRI画像など何かと画像から判断することが多い科目ですが、それらを読めるようになるためには、正常画像を先によく見ておきましょう。
部位ごとに病的な画像と並べて、間違い探しのように比較してみる勉強法がおすすめです。
検査項目の正常数値を覚えておく
上記の画像の話と通じるところがありますが、検査項目の評価についても同様にまずは正常値を大体でいいので覚えておくようにしましょう。
ただし、全ての検査項目の数値を動物ごとに覚えるのは非常に難しいので、まずは重要な(多くの病気で関連する)項目の正常値を覚えるようにしましょう。
また、動物(例えば犬と猫)や年齢あるいは品種ごとの数値にはあまり大きな違いがないことも多いので大きく変わる場合のみ個別に覚えることをおすすめします。
受験勉強で学べる(学ぶべき)ことの限界を知る
最初に書いた通り、小動物医療は年々高度化しており、全てを網羅することは現役の臨床獣医師であってもほぼ不可能です。
そのため試験勉強にあたっては、どこまで学ぶべきかをあらかじめ決めておくことも非常に重要です。
国家試験の過去問を見てみるとわかるかと思いますが、実は同じようなことが繰り返し形を変えて問われていることが多いです。
教科書や専門書、論文、雑誌等を読むことは後々には役立つかもしれませんが、まずは国試合格と決めて割り切ることも大事です。
まとめ
内科小動物学は、勉強の仕方によってその難易度が大きく異なります。
基礎系科目を学んだ後に、何が大事なのかをよく見極め、的を絞って勉強するようにしましょう。
そうすれば決して攻略が困難な科目ではないということに気づくはずです。
この記事は、獣医師の鈴木先生が執筆しました。