獣医師国試「薬理学」の勉強方法と大事なこと4選

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こんにちは、ベレクトNEXTです。

薬理学は覚えることが多く、苦手意識を感じる人が多いと思います。

また、薬理学の基礎の部分では計算式なども出てきて、どこまで覚えれば良いのか分からないという人も多いと思います。

しかし、薬理学は獣医師として活躍する上で必要なだけでなく、臨床系の科目を理解する上でも非常に重要になってくるため、しっかりと学んでおきましょう!

このページでは、獣医師国試「薬理学」の勉強方法と大事なことを解説しています!

ぜひ参考にしてみてください。

本記事を監修する専門家

塾長/獣医師 上井 獣医師。東京農工大学農学部獣医学科卒。獣医師国家試験対策に特化したオンライン予備校「ベレクトNEXT」代表。国試対策に精通した講師陣とともに、既卒生・再受験生を中心に多数の合格者を輩出している。

薬理学の勉強方法

  1. 薬理学の基礎を理解する
  2. 各論は作用点ごとに薬を覚え、その後特に重要な特徴や副作用がある場合はそれも覚える
  3. まとめの表や語呂合わせを上手く活用して覚える

薬理学の勉強で大事なこと

薬理学の基礎を理解する!

  • 投与方法の略称や、各投与方法の持続時間の長さ、用語の定義など、覚えることは多いですが、各論を理解するためにも基礎をしっかりと押さえておきましょう。
  • 薬用量の計算は別として、AUCya生物学的利用率、コンパートメントの計算などはでないとは限りませんが、理解しようとすると時間がかかるので、深追いはし過ぎない方が良いと思います。まずは公式だけ押さえておきましょう。
  • 特に、吸収・分布・代謝・排泄(ADME)については頻出且つ各論の理解に非常に重要なので、確実に押さえておきましょう。

作用点ごとに作動薬や拮抗薬を覚える

各論については、まず作用点ともたらす反応、作動薬なのか、拮抗薬なのかというところから覚えましょう。

薬理学においては、薬物名を聞いたことがあるけれど、作用点や作動薬なのかなどは思い出せない。ということが多いです。

つまり、薬物名と作用機序などが頭の中に入って入るけど結び付けられていない。点と点が結び付けられていない状態の人が多いです。

一気に全ての点と点を結び付けるのは難しいので、少しずつ、1つずつ覚えて行って知識を定着させていくのが良いと思います。

重要な特徴や副作用も覚えよう!

作用点ごとに、もたらす反応や作動薬・拮抗薬を覚えたら、各薬物の特徴や副作用も覚えましょう。

1つずつ順番に、整理しながら覚えていく方が知識が定着しやすいです。

一気に覚えようとすると、薬物名と特徴や副作用が頭の中でぐちゃぐちゃになってしまい、聞いたことがあるけれど思い出せないという状態になりやすいです。

まとめの表や語呂合わせを上手く活用しよう!

国家試験で頻出の薬物はもちろんありますが、多くの薬物が出題されます。

これらを真っ向から覚えていくのは非常に大変です。まとめの表や語呂合わせを作成したり、ネットで調べて覚えやすいものがあれば、それを利用して覚えましょう。

まとめの表や語呂合わせから覚えていくと、いずれ直接思い出せるようになったりもするので、覚えるきっかけとしてもおすすめです!

第76回試験の薬理学について

今年の試験ではどうだったか(傾向や難易度など)

難易度に関しては、基本的な部分を問う問題が多く、細かい作用機序までは聞かれていなかったので、例年通り〜やや易化と思われます。

A問題で重点的に作用機序と薬物名について問われ、必須問題から2問、A問題から9問、B問題から3問、C問題から1問、D問題から5問出題されました。

来年の予想、対策ポイントなど

必須からD問題まで基本的な部分を問われていたので、深いところを学ぶ前にまずは基本(作用点と薬物名)をしっかりと押さえるのが重要と思われます。

また、薬理学の総論(基礎)的な部分を問う問題が少なかったので、今年はしっかりとそこの対策もしておいた方が良いかもしれません。

実際に出た問題を一問解いてみよう!

第76回A問題

Q
問 29 抗菌薬とその作用機序の組み合わせとして正しいのはどれか。

   抗菌薬       作用機序
1. エリスロマイシン ─── DNAジャイレースの阻害
2. ストレプトマイシン ─── エルゴステロールの合成阻害
3.セファレキシン ─── tRNAの転移阻害
4.クロラムフェニコール ─── ぺプチジルトランスフェラーゼの阻害
5.エンロフロキサシン ─── ペプチドグリカンの合成阻害
A

解答:4

解説:

1.エリスロマイシンはマクロライド系の抗菌薬で、作用はタンパク質合成(リボソーム)の阻害です。副作用としてシトクロムP450の阻害を起こします。

2.ストレプトマイシンはアミノグリコシド系の抗菌薬で、作用はタンパク質合成(リボソーム)の阻害です。副作用として第8脳神経障害による難聴を起こします。

3.セファレキシンはセフェム系の第一世代の抗菌薬で、作用はペプチドグリカン(細胞壁)合成の阻害(トランスペプチダーゼの阻害)です。同じく細胞壁の合成阻害をする薬にはペニシリン系の薬やカルバペネム系、モノバクタム系などがあります。全てまとめてβラクタム系に分類されます。

4.クロラムフェニコールはクロラムフェニコール系の抗菌薬で、作用はペプチジルトランスフェラーゼ(リボソーム)の阻害によるタンパク質合成阻害です。副作用として骨髄抑制による再生不良性貧血を起こします。

5.エンロフロキサシンはキノロン系の抗菌薬で、作用はDNAジャイレースやトポイソメラーゼの阻害によるDNA合成阻害です。

まとめ

薬理学は獣医師として活躍する上で重要なだけでなく、臨床系の科目との関連性が非常に高く、薬理学からのみならず、他の科目からも薬物名が出題されたりと、国試における配点も非常に高いと言えます。

暗記力が求められる科目なので、1つずつ整理しながら、丁寧に覚えていきましょう!

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この記事を書いた人

ベレクト運営事務局

獣医国試専門オンライン予備校「ベレクトNEXT」のなかの人。講師全員が獣医師免許保有者。獣医師免許を持つ講師がコラムの執筆にも関わっており、獣医国試合格者の実体験をもとにした情報発信を行なっております。