こんにちは、ベレクトNEXTです。
倫理法規は必須問題を中心に出題され、獣医師が守るべき倫理や法律に関しての問題が出題されます。
このページでは、獣医師国試「倫理法規」の勉強方法と大事なことを解説しています!
ぜひ参考にしてみてください。
倫理法規の勉強方法
獣医師国家試験に出題される法律は限られています。
担当の省庁、規定されている動物、年数などの頻出部分を中心に暗記しましょう。
倫理法規の勉強で大事なこと
- 動物の法律→農水省
- 人の健康に関する法律→厚労省
- 動物愛護に関する法律→環境省
獣医倫理
- 常識的に考えておかしい選択肢は省きましょう
- ex)「飼い主を叱責する」、「飼い主を非難する」など
- 診療に関しての問題は、インフォームドコンセントが行われているかを意識しましょう
- ex)「治療内容や治療費用に関して説明を行い、理解を求める。」説明=インフォームド、理解を求める=コンセント
獣医師法と獣医療法
獣医師法
- 第一条(獣医師の任務)
- ①動物に関する保健衛生の向上
- ②畜産業の発達
- ③公衆衛生の向上
- 獣医師免許に関する法律
- 獣医師でなければ診療を行えない飼育動物
- 牛、馬、めん羊、山羊、豚、犬、猫、鶏、うずら、その他政令で定める飼育動物(オウム科、カエデチョウ科、アトリ科の鳥類)
- 診療簿
- 記載しなければならない事項と保管期間(牛、水牛、しか、めん羊、山羊:8年間、それ以外:3年間)
獣医療法
- 診療施設の開設、廃止する際の届出に関する法律
- 広告に関する法律
- 診療用放射線に関する法律(mSVまでか)
家畜に関する法律
- 家畜伝染病予防法(動物感染症でしっかり覚えておきましょう)
- 16条(と殺の義務)と17条(殺処分)の対象動物を合わせると腐蛆病以外の法定伝染病になります。
- 24条(発掘の禁止):炭疽、腐蛆病→20年、その他→3年
- 飼料の安全性の確保及び品質に関する法律
- 対象:牛、馬、豚、めん羊、山羊、しか、鶏、うずら、みつばち、水産魚(犬猫は入らない)
- BSEに関する法律
- 検査対象となる牛の月齢制限が撤廃された。
- 牛トレーサビリティ法
- 耳標の装着を義務づけている法律。
- 他にも、家畜人工授精や家畜共済制度に関する問題が出題されています。
公衆衛生に関する法律
- 感染症法
- 1~3類まで覚えましょう(ゴロは調べれば出てきます)。輸入禁止動物を覚えましょう。
- 狂犬病予防法
- 対象動物、登録、届出の義務、輸出入に関する義務
- と畜場法
- 対象動物、切迫と殺の条件、廃棄になる感染症
- 食鳥処理法
- 対象動物、認定小規模食鳥処理業者、廃棄になる感染症
- 食品衛生法
- 添加物の表示に関して確認しておきましょう
第76回試験の倫理法規について
今年の試験ではどうだったか(傾向や難易度など)
倫理法規の問題は、必須を中心に17問出題されています。
難易度は例年通りでした。
来年の予想、対策ポイントなど
法律に関しては時事的な問題も出やすいです。
2024年4月に改正されたBSEの検査対象に関して把握しておきましょう。
(変更前)
- 特定症状を呈する牛(全月齢)
- 48ヶ月齢以上で、歩行困難・起立不能等の症状を呈する牛
- 96ヶ月齢以上の一般的な死亡牛
↓
(変更後)
- 特定症状を呈する牛(全月齢)
- BSEが否定できない症状を呈する牛(全月齢)
実際に出た問題を一問解いてみよう!
第76回必須問題
Q
問 6 「飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律(飼料安全法)」の対象動物でないのはどれか。
1.牛 2.馬 3.豚 4.犬 5.山羊
1.牛 2.馬 3.豚 4.犬 5.山羊
A
解答:4
解説:法律に対象動物がある場合はしっかり覚えておきましょう。
ex)家畜伝染病予防法、狂犬病予防法、と畜場法など…
まとめ
倫理は、過去問である程度演習すれば特別な勉強は必要ないと思います。
法律に関しては、聞かれやすい数字や動物種を中心に暗記をしていきましょう。
この記事は、獣医師の鈴木先生が執筆しました。