こんにちは、ベレクトNEXTです。
繁殖学は暗記系の部分もありながら、頻出の範囲にホルモンの相互関係のような理解系の部分があったり、大動物の基礎から応用、臨床までを含めた範囲です。
難しい科目ですが、頻出箇所をしっかりと押さえておけば、点数を稼げる科目です。
このページでは、獣医師国試「繁殖学」の勉強方法と大事なことを解説しています!
ぜひ参考にしてみてください。
繁殖学の勉強方法
- 繁殖学の各範囲を切り取って、その範囲は科目を細分化すると何の科目(生理学や解剖学など)に該当するのか意識する。
- 教科書は補助的に、授業スライドを中心に勉強する。教科書は内容が厚く、覚えるのが非常に大変なので、重要箇所を押さえた授業スライドなどを中心に勉強するのが良いでしょう。
繁殖学の勉強で大事なこと
ホルモンの相互関係を理解する!
卵胞ウェーブの話を理解するためにも、性ホルモンについて基礎的なことだけでなく、相互関係などある程度深い部分まで理解しておく必要があります。
人工授精の部分についても、併せて覚えると繁殖学の広範囲を一気にカバーできるのでおすすめです。
動物種差をしっかり覚える!
生殖器や副生殖器など、動物種差が多様で、実地問題でも問われることがあります。
各動物でどのような特徴があるのかしっかりと覚えておきましょう。
疾患は紛らわしいものが多いので、しっかりと整理して覚える!
例えば、
- 仮性半陰陽の雌性/雄性はどのような定義で呼び分けていますか?
- 膣脱/子宮脱/胎盤停滞はどのような時期に起こりますか? 卵巣嚢腫にはどんな種類がありますか?
など、似ている名前や類似した疾患などが多数あるので、1つずつ整理しながら覚えましょう。
理解するときには図や表で覚える!
繁殖学の内容を文章だけで理解しようとすると非常に大変です。
図や表がある場合はそれらを中心にして覚えて、文章は補足説明として扱うのが良いでしょう。
第76回試験の繁殖学について
今年の試験ではどうだったか(傾向や難易度など)
全体としては、例年通りの難易度と思われます。
必須問題からD問題までバランスよく問われ、必須問題から2問、A問題から5問、B問題から3問、C問題から3問、D問題から2問出題されました。
来年の予想、対策ポイントなど
出題率の高い典型的な問題も多くありました。
獣医師国家試験は絶対評価の試験なので、他の受験生が得点できるような以下のような頻出テーマに関する問題では落とさないよう基本を大事に勉強しましょう。
今年度は、ホルモン系の問題があまり出題されず、各動物種の繁殖上の特徴について問う問題が多かったです。
まずはこれらをしっかり押さえておくのが良いでしょう。
実際に出た問題を一問解いてみよう!
第76回A問題
a X線検査
b 子宮動脈の肥大と震動
c 超音波検査法
d ノンリターン法
e 腹部の触診法
1.a, b 2.a, e 3.b, c 4.c, d 5.d, e
解答:4 (c, d)
解説:
a 牛では一般的ではない。犬や猫で40〜50日頃に観察できる
b 妊娠85日以降になると触知できる。
c 妊娠20日以降に診断できる。
d 交配後に発情が回帰しないことを妊娠と判定する方法。牛の発情周期である約20日で判定できる。正確性は劣る。
e 牛で行われるのは直腸検査である。腹部の触診法は犬猫で妊娠1ヶ月弱〜1ヶ月ほどで行われる。
まとめ
繁殖学は1つ1つの範囲を切り取って、科目を細分化すると非常に広範囲で、ほぼ必ず自分の不得意な科目ともかぶる部分があるでしょう。
しかしながら、頻出箇所をしっかりと押さえて行けばしっかりと点を取れる科目です!
また、獣医師として活躍することになった際には、命の始まりを支えるために必要な素敵な学問であるので、しっかりと身につけておきましょう!